最近、訳あってイギリス文学史を勉強しています。
まあ、訳がないと文学史を勉強する人間なんていないと思うんですが。
感想としては「大変だ〜」って感じです。語彙が少なくて申し訳ありません。
19世紀以降だと写真資料があったり、映像があったりでなんとかその時代の気風を感じたりできるから楽しいです。また古代の話もちょっと神話感覚で楽しめるからいい。ゲルマン大移動とかノルマン侵攻とかね。ただ、シェイクスピアの後(エリザベス朝の後)から18世紀あたりのひたすら議会の人や王様が殺したり殺されたりしてる歴史とか勉強してると
「名前にもっとバリエーション出せや」って思うし
「もう争いはやめてくれ!」って言いたくなってしまいます。
いやー、人間って怖いね。
しかも、勉強すればするほどイギリスという国が歴史的にだいぶドロドロだったり、
昔の文学が思ったよりもひどいジェンダー観のもとに描かれていたり、
植民地に対する差別意識があったり、
文学・文化が上流階級のものな時代が長かったり、
まあ総じて気分が暗くなります笑。
なので「ちょっと時間が空いたからイギリス文学読んでみよ。あ、たまにはロマン派のウィリアム・ブレイクでも!」ってテンションで読むことは全くおすすめしません(ちなみにブレイクは上記のテーマに批判的な詩を書いてます)。
ただ、同時にシェイクスピアの鋭い人間描写やジョン・ダンの今から見ても狂っている奇想は科学が出てくる以前は人間は世界をこの様に感じていたのか、という新鮮さもあります。
なんか苦いとこともあるけどちょっとおいしい珍味を食べてるみたいな気持ちになりますね。
そういった多くの人には避けられる珍味を進んで毒味して、
周りに伝えていくことが文学をやる人の仕事なのかもしれません。
ふう、
もう少しがんばりまーす。